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殺人の門/東野圭吾/角川文庫

お金儲けの話には気をつけましょう度★★★★☆

殺人者への門を、あなたもくぐるかもしれない?
きっとわたしもサムに翻弄されちゃうだろうな…


殺人の門
東野 圭吾(著) 角川書店


主人公田島和辛は、歯医者の息子でお手伝いさんがいるようなおうちのお金持ちの子。
しかし小学校5年生のとき、祖母の死を目の当たりにして以来、両親は離婚し、父と母のどちらについていくかを決断させられ、親の堕落していく姿を見ながらも何もできず、あっという間に転落していく。そんな彼の絶望を描いたつらい作品。

彼は、小学校で同じクラスの倉持修と親しくなる。この男が田島の人生を大きく変える最悪の最重要人物である。
この関わり方が絶妙で、倉持のせいで田島は天国と地獄を行ったり来たり。田島の倉持への復讐心はどんどん膨らんでいくし、ハラハラしまくる。さすが東野さん。読ませる読ませる!

倉持はとにかくお金儲けに貪欲で、遊び慣れているし、身の危険も察知して危機をひょいひょいかわしていく。
逆にこの調子の良さはいろんな方面から怒りは買うが、口が達者だし、スマートな立ち振る舞いで、なぜか恨まれるというほどにはならない。
倉持修にターゲットにされたらひとたまりもないぞ!

ふたりの奇妙で歪んだ関係。これは友情と言えるのか??
壮絶な憎悪を抱かれている相手と関わることって、普通はできないと思う。
わたしは読んでいるうちに、すごくさみしくなって孤独を感じてしまった。

殺意を抱いてそして実行するかどうかの心の動き、人間の憎悪の浮き沈みがはっきりと見えてくる。そんなこわい切ないお話です。



倉持修の側からみた物語も成立するから、東野さんに書いてほしい。
ラストに向かうにつれて、彼の心の中をのぞいてみたいという心境に駆られた。
こんな生き方は疲れるし、やめればいいと思うのだけれど、彼らにとっては、これが精一杯の生きていく方法なのだろう。
この歪みきった関係は、到底理解できないけれど、エンディングはふたりの攻防戦が確実に展開していく。すごい…
何も考える暇もないくらい引き込まれてしまった。

田島を殺人へ突き動かすことができるものは何なのだろう。
動機・環境・タイミング・その場の気分・何かの引き金…これらすべてを田島は持っていたはず。
自分の人生を狂わせた倉持を、殺すことができるのか。
殺人者となる門をくぐってしまうのか?
あーこわかった。。。


読んだ方にはわかる、誤字が含まれています(*^^)v
やばい!わたしも田島に殺されちゃうかもっ(T_T;)

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2006年07月19日 東野圭吾 トラックバック(4) コメント(2)

コメント

marin☆さん
はじめまして!コメントありがとうございます。

そうなんですね。評価わかれてるんですね。
他の方の感想を読んでみて、あまり良くない評価のもあるんだなぁと。
わたしは、田島みたいな弱い人間もいるだろううなぁとか考えてしんみりしちゃったんですが。
marin☆さんのように、このふたりのは友情って言っていいのかどうか。。。と思いました。

わたしは基本的にあまりお金がないので、だいたい文庫読んでます\(^^;)marin☆さんのブログ参考にさせていただきますね!

2006年07月20日 おいしい読書 URL 編集

初めまして!marin☆です。
TBありがとうございました。

この作品は地味ながらも読み応えがありましたね!
(ちょっと評価が分かれてるようですけど…)
倉持側からみた物語・・・確かに興味深いです。

2006年07月19日 marin☆ URL 編集

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