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マドンナ/奥田英朗/講談社文庫

中年の哀愁度★★★★☆

おっさんの妄想劇場もなかなかなもんだ☆
しっかしうじうじしてんなぁ(^^;) 


マドンナ
講談社文庫
奥田 英朗(著)

『イン・ザ・プール』『空中ブランコ』しか読んだことないんだけれど、これもほんと伊良部先生に笑わされた(^0^)
他にもいい作品があるみたいだし、奥田さんもきっとわたしのツボだからこれから読んでみようと思った。

本作『マドンナ』は、
「マドンナ」「ダンス」「総務は女房」「ボス」「パティオ」の5編が収録されてる。
どこにでもいるサラリーマンを描いているのに、ちょっぴり特別な男に思えてくる!
たいしたこと言ってないし、むしろ情けなさばかりが目立つのに、なんだかかわいそうで、なぐさめてあげたくなっちゃう(*^^)/



表題作の「マドンナ」は絶品☆
なにがいいって、春彦のとめどなくあふれてくる妄想が最高におバカ。
人事異動で営業三課に知美がやってきた。
42歳課長、春彦の完全な好みのタイプだったのだ(*^^*)

春彦は結婚してるは子どもはいるはで、自分の立場を分かってはいるのだが、知れば知るほどタイプである知美に惹かれ、夢想に悩まされることになる。
それは、どんどんひどくなっていって、妻に察知されるは、部下にまで………
かっこ悪すぎてあほらしいし、嫉妬に狂うおっさんは情けない。
きっと春彦は、特に冴えないし、別に人気ある上司って訳でもないんだろうな。
勝手な妄想に社内はひっかき回されるし、この人の部下は大変だ。
「たまに我にかえり、自分を叱咤することもあった」
「いっそのこと知美に恋人でもいてくれないか」
「好きになってはいけない」
「こんな苦しみを味わうくらいなら、いっそ告白してみよう」
「すみません、好きになりました」
ずーっとこんな夢想に心を乱されていく春彦の葛藤が描かれているだけ。
なのに、すごく可笑しくて切なくて、ちょびっとドキドキした。

ここまで切ない想いをしてるって分かったとしたら、、、もしかしたら応援してあげれるのかも?
ラストは、これまたありふれてて、それなのに愉快痛快♪

他にわたしが好きだったのは「総務は女房」
バリバリの営業畑から総務に異動になった恩蔵博志。
総務の生ぬるさを変革しようと奮闘する。
営業にありがちな、俺が稼いできたからこの会社は成り立っている、という考えだから、どうしても周囲と温度差がある。
わたしも営業だから、気持ちがすこし分かっておかしかった。
総務は女房だ、ということはわたしも痛感したことが何度もあるし、事務の部署にいてくれる人がいなければ稼いでも組織として成り立たない。
営業だからいい思いをしていることもあるしな。
でも頭ではわかっていても、俺が俺が!と思ってしまう気持ちが、よぉく伝わってきて面白かったなぁ。

そういえば、主役のおっさんたちにはだいたい、愚痴や冗談を気軽に言える女の子の部下がいたんだけど…
これって、仕事で戦うサラリーマンには、これくらいの安らぎをあげたいっていう奥田さんのささやかな気持ちなのかな(^_^:)

自分の身近にいたとしたら、すごーく嫌だけど、小説の中ならかわいいおっさんたちの話です!


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2006年06月10日 奥田英朗 トラックバック(2) コメント(0)

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