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椿山課長の七日間/浅田次郎/朝日文庫

椿山課長の「邪淫の罪」度★★★☆☆

初七日までにあなたを尋ねてくる見知らぬ人がいたら…
あなたを心配してよみがえった死者かもしれません。。。(>_<;)


椿山課長の七日間
朝日文庫 
浅田 次郎(著)

浅田次郎は好きな作品がいっぱいあるけれど、これも好きな本になった(*^^)v
明るくて、洒落っけたっぷりの幽霊話。なのに、何度も目頭が熱くなった。
とにかく設定が面白くて楽しい!
人は死んだら、現世と来世の間の中陰という役所を通る。
中陰はスピリッツ・アライバル・センターという世界で、通称SACとのこと。
申込→写真撮影、その後は、立派な人生の人は講習免除でそのまま極楽往生だが、その他は五戒それぞれの講習室に行く。
「嘘」「酒」「盗み」「ひとごろし」「邪淫」、各講習を受けたあと、
反省ボタンを押せばたいがい講習票にハンコをもらい極楽往生。
講習に納得できなかったり、現世に未練がある人は、相応の事情として再審査が行なわれ、まったく別人の身体で現世に戻れる。
なんだか免許更新手続きみたいだなぁ\(^^;)

 

生前は大手デパート(競合店が一丹、四越、横島屋、ってことは東急か!?)に勤めていた椿山課長。
大事な腕の見せどころ、「初夏のグランド・バザール」中に過労死してしまった。真面目に取り組んできたデパートマンとして、セールの売り上げも気になり、遺してきた奥さんとひとり息子の安否が気になり、入院中の父親も心配で、邪淫の罪と判断された原因である、同期入社の佐伯知子の本心も聞きたい。

そんな椿山課長にSACから提供された身体は、なんと若い美しい女性だった!女として自分の気掛かりを解決しようと必死になる姿は、なんとも奇妙で面白い。
それに、現世行きの者には、ナイロン製のバッグ、よみがえりキットが渡される(*^_^*) 必要なものはお金だろうが何だろうがすべて開けるとでてくる夢のような仕組み!ドラえもんの四次元ポケットみたい。
愛する妻は?賢い息子は?ぼけてしまったお父さんは…
どうなる椿山課長!?

椿山課長には、再審査仲間が2人いる。ヤクザの武田組長と、小学校2年生の雄太くん。わたしは個人的に、武田親分の「相応の事情」が泣けた。周囲の信頼も厚く、情があふれていてとってもかっこいい男。人違いで殺されたのだが、誰が狙われて自分が殺されたのか…その真実は…不謹慎だけど笑える!親分の1番の気がかりは残してきた子分たち。彼らの元をおとずれ勇気を与えていく。コミカルに描かれているのになんだか胸が熱くなった。
雄太くんもかわいい女の子の姿が与えられた。とっても賢い男の子で、次第に自分の気持ちに整理をつけていく。

3人は別々の世界で生活していたが、そのうちに絡みあってきて、どんどん繋がりが見えてくる。悲しいお話もあるし、冥土へ素直に帰れる勇気が出る話もあったし、中陰の役所っぽい対応も笑えた。

ラストは、椿山課長のお父さんが大活躍する。おじいちゃんかっこいい☆ 大満足の一冊!

そして3人は、
①制限時間の厳守
②復讐の禁止
③正体の秘匿
この3点を守らないと、どんなんかは分からないんだけどSACが言うには
「こわいこと」になるらしい(T0T)

彼らの制限時間は、初七日までのたった3日間!!(自分が死んでしまったと気付いた時にはもうお通夜もお葬式も終わった4日目だった…)
3人はこのルールを守り、無事に極楽往生できるのか!?

嘘はいけない!感謝を忘れない!やり残しの人生にならないように生きる!そんなことを思いながら笑って泣けるいい本だった。

でも凶悪犯罪も反省ボタンひとつで極楽往生っていうのはなぁ。犯罪者増えちゃうじゃんか…SACだらだらお役所仕事してないで改善策考えてよ。

椿山課長が邪淫の罪っていうなら、もしかしたら、あなたも無邪気に犯している罪かも(^^;)

この本を読んで、講習室行きを免れましょう!


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2006年05月19日 浅田次郎 トラックバック(1) コメント(4)

コメント

uririnさん
お父さん、ほんとかっこよかったですよね。
わたしもお邪魔させていただきます。よろしくお願いします。

2006年05月30日 oishiidokusho URL 編集

邪淫の罪、誰でも一度や二度、思い当たることありそうな罪ですね(^^;
椿山課長のお父さんが、すごくかっこ良くて泣かされてしまいました。浅田さんは本当に、人を泣かせるのが上手なのですね。
これからもお邪魔させていただきます。では、では。

2006年05月29日 uririn URL 編集

うわぁ身に余るお言葉ありがとうございます\(^^;)いい本にぶち当たってくださるとうれしいです。
わたしはなんだか小説しか読みこめなくて…でもいろんな本を読みたいと思ってるのでMaThyさんのブログ参考にさせていただきますね!よろしくお願いします☆

2006年05月22日 oishiidokusho URL 編集

レビュー、マジで上手いっすね。この本は絶対読もうと思いました。
少しの間、ここで本を選ばせていただくかもしれませんので、よろしくお願いします。
アマゾンで本を買ったことがないので、売り上げに貢献できるかどうかは分かりませんが(スミマセン…)

2006年05月19日 MaThy URL 編集

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