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リアルワールド/桐野夏生/集英社文庫

桐野夏生にやっぱりブルってさせられる度★★★★☆

最後まで読んでください。悲しみが押し寄せます(>_<)
わたしが高校生の時は、まったくなんも考えてなかったなぁ…


リアルワールド    集英社文庫
桐野 夏生 (著)

ホリニンナこと山中十四子は高校三年生。
夏休みに、隣に住む「ひょろっとして猫背で目が小さくて陰気なミミズ」みたいなひとり息子が母親を殺害して逃走するところから物語は始まる。
ミミズがホリニンナの携帯と自転車をかっぱらったことから、
ホリニンナの同級生、テラウチ、ユウザン、キラリンの4人の女子高生が、ミミズの逃亡に関わることになる。
ミミズに関心を持ち、気の毒がり、批判して、はたまた救いを求めて…
面白半分の手助けが、取り返しのつかない結末を迎える。



ミミズを含めた5人とも、高校生らしい他愛もない悩みと、深い心の闇を持ち合わせた危うい高校生。
5人の視点で語られる連作なのだが、最初っからテラウチの存在が大きい印象を受けた。
彼女の思考は怖い、すごく。
テラウチはミミズが母親を殺したことを、
「取り返しの付かないことを避けて、
取り返しを付けてしまった」

自分とは正反対だという。これがポイント。
「年若い超哲学的人間」のテラウチが、きっと何かするってひしひし感じながら読んでいたけれど、わたしの想像は追いつかなかった。読みが甘かったなぁ。ちょっと最後の方はビックリして悲しかった。
ミミズの起こした事件によって、超リアルが見えてくる。彼女たちの絶望、内面の脆さがむき出しにされる。

今の高校生は、携帯も持っているし、いろんなものを手に入れることができるんだろうな。情報がたくさん入るし、ゲーム感覚で様々なものに興味をかき立てられ、受験や恋という悩みを抱えながらも誘惑や欲望と戦っているのだと思う。
彼らは、無邪気に楽しくはしゃぐ自分や、反対にクールな自分の一面に戸惑い、隠してもがき苦しんでいる。
わたしは高校生の頃ここまで自分の存在意義を考えたことはないし、こんなに一生懸命世間との壁を作っている人はいなかったかもなぁと思う。いたのかな…気づかなかったのかなぁm(__)m

家庭と学校がすべての彼女たちには、今だけが大切なんだから仕方ない。その世界にどっぷりだから、誰も助けることはできないのだけれど。長く生きてればもっといろんなことあるよ。殺人事件はそうそうないけど、つらいことも、嘆き苦しむこともきっとある、今から社会に壁を作らなくてもいいんだよ、と言いたい。

『OUT』みたいに、ハラハラドキドキ、もうやばいよぉ!(/><)/ って感じの怖さはないし、彼女たちの、単純なのに不可解っていう難しさに惑わされて、理解できずに入り込めないかもしれない。
でもラストまで読んでください!なんだかかわいそうで、抱きしめてあげたくなっちゃいます(>_<)


<余談>『OUT』はドラマ化も映画化もされてます。
女の根性ってすごい(T_T)って怖くなる。恐ろしくて泣きそうになった本。
映画はわたしの贔屓女優、原田美枝子も西田尚美も出演してます(*^^)v
すごかったなぁ…

↓まだの方は是非☆


OUT 上 講談社文庫 
桐野 夏生



OUT 下 講談社文庫 
桐野 夏生



OUT
出演: 原田美枝子, 倍賞美津子, その他
監督: 平山秀幸

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2006年04月17日 桐野夏生 トラックバック(1) コメント(3)

コメント

はじめまして、こんにちわ。
『OUT』は怖かったですね。そこまでは怖くないけど、これもなかなか…。最後あんな展開になるとは、思っていなかったので少し驚きました。
また、お邪魔させていただきますね。
では、では。

2006年04月21日 uririn URL 編集

BENELOPさん
コメントありがとうございます
これもなかなか面白いので読んでみてください(^_-)-☆

2006年04月18日 oishiidokusho URL 編集

OUTなどは知っていたのですが、この作品は知りませんでした(><)面白くてあっという間に読めてしまいそうですね。

2006年04月18日 BENELOP URL 編集

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『リアルワールド』桐野夏生

リアルワールド桐野 夏生 2006年 集英社文庫★★★★★本物の「取り返しの付かないこと」というのは、永久に終わらなくてずっと心の中に滞って、そのうち心が食べ尽くされてしまう怖ろしいことだ。「取り返しの付かないこと」を抱えた人間は、いつか破滅する。光化学

2006年04月21日 ほんだらけ

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