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繋がれた明日/真保裕一/朝日文庫

一生償い続ける苦しみ度★★★★★

いろいろ考えて疲れました…


繋がれた明日   朝日文庫
真保 裕一 (著)

NHK土曜ドラマで『繋がれた明日』が映像化された。
土曜ドラマはすごく楽しみにみてるのに、初回と最終回しか見れなかったっ(>_<)だのに最終回は普通に感情移入して泣いてしまったけど(^^;)
ってことで、途中が気になって原作を読みました。

<余談①>
いま放送中の『マチベン』は、初回見た感じキャストもダサいセリフも私的にはいまいちなんだけど、1回完結ものだから、「おーーーー(^o^)」って興奮するおもしろい回があるといいなぁ☆



中道隆太は自分の彼女にちょっかいを出す三上吾郎に腹を立て「彼女に近づくな」と注意しに行く。
しかし、逆に三上に暴力を振るわれ罵倒されてしまい、護身用に持っていたナイフで三上を刺し殺してしまう。
殺意がなかったとは言え、ナイフを所持していたことや、目撃者である三上の友人星野が「先に手を出したのは隆太だ」と証言したことが決定的となり、隆太は5年から7年の判決を言い渡され裁判は終わる。
隆太は星野の嘘の証言に恨みを持ちながら6年の刑期を終え、社会復帰に不安を抱えつつも仮釈放の身となる。そして保護司などの協力で住まいと仕事が与えられた。

身近な人を殺した犯人が6年で刑務所から出てきたら自分はどう思うだろう。刑務所に入ったらどうするだろう…。
当事者にならなければ到底気持ちなんて理解できないし、想像するだけで悲しくなる。何かのはずみで自分が加害者や被害者になるとも限らない。
そんなことを考えながら読んだら恐くて嫌になった…

この男は人殺しです
当時の新聞記事と顔写真入りの中傷ビラが、隆太の職場や家族のアパートなどに配られてしまう。
隆太はこのような障壁に戸惑い、悔しさを味わい、自分の家族の苦しみをみて犯した罪の深さと被害者の気持ちを心から考えるようになる。
刑期を終えて自分なりにがんばろうとしている若者に、姿を見せないで中傷ビラを撒くなんて酷いと考えたりもした。
でもよく分からなくなった。わたしは正直、「自分だけが加害者ではない」などと考える隆太の子どもじみた浅はかさや、お門違いの卑屈な恨み言に腹を立てていた。
中盤からは被害者が隆太へそれぞれの苦しみや怒りをぶつけていき、なんとなく読み進むことができたように思う。

前向きなラストなのに、なんとなく破滅を感じて恐くなった。隆太が一番成長できる時期を刑務所で過ごしたからかな。この鬱屈した気持ちは簡単になくなるものじゃないという気がした。殺人という罪は消せないけれど、すべての真実を理解してもらった上での判決だったら6年という懲役を受け入れられただろうか。

知り合いで保護司の人と少年院篤志面接委員の人がいます。もちろんどちらも詳しい内情を話さないし、この先聞くこともないかも知れない。現実にはもっと様々な計り知れない苦しみや面倒があるのだろう。きっと隆太や服部のように、どうしようもない思いをぶつけられることもあるのかも知れない。すごいことを引き受けているんだなぁ、と改めて実感した。

隆太や遺族のいろんな苦しみが伝わってきて、とても苦しくなる本だった。

<余談②>
真保裕一といえば、『奪取』を思い出す。
ドキドキハラハラ笑った泣いたりして、偽札作りにこれほどまで命をかけるのなら仕方ない「がんばれっ!」って応援したなぁ\(^^;)
まだ読んでない人がうらやましい傑作♪
↓未読の方は是非!


奪取〈上〉    講談社文庫
真保 裕一 (著)


奪取〈下〉    講談社文庫
真保 裕一 (著)

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2006年04月10日 真保裕一 トラックバック(0) コメント(0)

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