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コールドゲーム/荻原浩/新潮文庫

サイコ・サスペンス度★★★☆☆

荻原さん戸惑わせないで!"(/><)/
違う著者の本買っちゃったかと思ったじゃん!



コールドゲーム    新潮文庫
荻原 浩 (著)

いじめた人、いじめられた人、見て見ぬふりをした人、きっと誰もが思い当たって胸が締めつけられる小説。
ミステリーは好きだし、結構怖い話でも小説だと平気で読める。
でも、クラスメートと担任の先生にまでいじめられていた少年のお話しなので、とにかく胸が痛む過去のいじめのシーンが多くてつらかった。

高校3年生の夏に、中学2年生のクラスメートが次々何者かに襲われていく。被害状況や犯行予告の文字や内容をたどってみると、4年前クラスでいじめられていたトロ吉の仕業だと気づく。
光也たちは「北中防衛隊」を結成してトロ吉を探し出そうとするのだが…。
主人公は、甲子園の夢を断たれて進路を考えなければいけない思春期の光也。学園ものだし、荻原先生の作品だし、こんなにシリアスでこんなにサスペンスな内容だとはまったく思わなかった。今まで読んだ本とは違ってユーモアはすこししか出てこなかった。
そういえばあの怖い『明日の記憶』を書いた人なんだもんな、と途中で気づいて納得したけれど。
おそろしかったなぁ…(>_<)



いじめはどこの教室でも多かれ少なかれあるのだと思う。
わたしは小学校の時ほんのすこしいじめに遭った。休み時間になると、女子全員が席を立ってわたしはひとり教室に取り残されるという「無視」が1週間くらい続いた。
1週間でおさまったのは、すぐ欠席することにしたから☆
異変に気づいた母親が
「学校行かなくていいから休もう」
と言って、確か美術館だかどっかに連れていってくれた。学校行かなくていいんだってホッとしたのを今も覚えている。
遠い昔のことなのに、あの一瞬のさみしさはなんとなく思い出せるし、「すぐ飽きるからもう少しの我慢だよ」って声を掛けてくれた男の子の言葉も忘れない。
わたしの場合は短期間の無視だけ。もうひとつまったく深刻にならなかった理由は、そのいじめのリーダー格の子がジャイアンの女の子バージョンみたいな明るい元気な子だったから\(^^;)
無視してたことなんかすっかり忘れて、「遊ぼう!」って誘いに来たりしてた…だからわたしもまったくしこりも残らず、卒業までたくさん遊んだ思い出の方が多いんだなぁ_(^^;)
まぁそれでも、抜け道を作ってくれた人がいたからこそ耐えられたのだなと、この本を読んで改めて実感する。

トロ吉にはそんな抜け道がまったくなかった。
ましてや相手は知恵がついてきていても幼い残酷さも持っている、やっかいな中学生。
そしてクラス全員が敵だったのだから。
直接手を下す者はもちろん、自分がいじめの対象にならないように、悪いと思いつつもいじめに加勢するクラスメイトや、もちろん見て見ぬふりをした光也へも、すべてがこの復讐劇へつながったのだと思う。
あまりにもリアルで惨くて、トロ吉のくやしさや悲しみがよく伝わってきた。
しかし、トロ吉の犯行計画はすごく綿密で、ここまでやるのは憎悪だけで生きているといってもいいのだから本当につらい人生だと感じた。

光也の幼なじみで、札付きの不良の亮太は、トロ吉いじめの主犯格。
その亮太と光也が、トロ吉を自分達の手で見つけようと決心するのはいかにも稚拙だし、殺人事件まで発展しているのだから普通に考えて警察に言えばいいと思う。
でもそこは荻原先生!かつてのクラスメートの影に怯える者たちが集まり、トロ吉への惨い仕打ちを悔やみ、自分の過去の過ちをおぼろげながらも思い出していく。
「あいつがやられてないのなら俺は恨まれていない」と安堵したり、「自分がいじめられないためには仕方なかったんだ」と責任逃れをしたり、読者にも一緒に考えさせるかのように進んでいくあたり、
うまいなぁ…と思った。
驚愕の結末!とのことだが、わたしは意外でもなく途中でいろいろ分かってきた。それでも、すごく興奮したし、復讐という執念に全精力を注いだ人間の切ない想いが伝わってきて、本当に怖かった。

人に頼ったってだめだ。
自分で助かろうとしなくちゃ。
生きなくちゃ。
コールドゲームは、もうまっぴらだ!


光也は無事なのか?亮太はどうなるのか?
彼らを成長させたものは何だったのか…
そして…トロ吉はいま…

学園もので怖くて切ないミステリーをお探しの方はどうぞ☆
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2006年03月30日 荻原浩 トラックバック(0) コメント(5)

コメント

雲丹くう子さん
この作品は誰もが当てはまるから、考えさせられますよね~

2006年05月03日 oishiidokusho URL 編集

加害者のキモチと被害者のキモチって
天と地ほど差があって。
唯一、良識的な主人公のキモチが
救いだと、読みながら思ってた。
だけど、やっぱり被害者にとっては・・・・ってな所が痛くて。

2006年04月28日 雲丹くう子 URL 編集

訪問ありがとうございます。
THEターザンから来ました。

本はあまり読まないですね・・・
漫画ばっかりです・・

白夜行の小説はよんでみたいです。
また遊びにきてください。

2006年04月04日 kousuke URL 編集

WANこそばラムネさん
うれしいコメントほんとにありがとうございます。
ブログ更新への意気込みが出てきました!
また遊びに来てください(*^^)v

2006年04月03日 oishiidokusho URL 編集

履歴からやってきました。
私は、あまり小説を積極的には読まないのですが、ここを見ていると、何かワクワク、ハラハラ、ドキドキするような興奮のツボを押さえている読書の脈動が伝わってくる文章なので、凄く読みたくなってきました。
「コールドゲーム」凄く面白そうですね。
嫌われ松子も劇団ひとりの小説も気になります。
また遊びにきます。運営、応援しています♪

2006年04月03日 WANこそばラムネ URL 編集

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