太陽の塔/森見登美彦/新潮文庫
ええじゃないかっ!度★★★★★
男汁溢れるストーカー手記
言い訳がましい回りくどさが癖になる。また好きな作家が増えたぞ♪
太陽の塔
森見登美彦(著) 新潮文庫
モテない男のアホさ加減が、ほんと愛しいなぁ。そして読み進むうちに、学生時代にはまりまくった『行け!稲中卓球部』を思い出さざるを得なかった。
主人公“私”は現在京大農学部休学中の五回生。
“私”が、友人である飾磨(しかま)のことを「我々男たちの思想的指導者」と言ってる点を考慮しても、稲中に例えると、“私”が井沢で飾磨は前野だな。
また、井戸は田中で高藪が田辺で、ちょうどいい。彼らは某体育会系クラブで知り合い絶望のダンスを踊り続ける四人組。
クリスマスを呪い、「鴨川等間隔の法則」に強引に割り込み「哀しみの不規則配列」を作ったりする様は、前野たちの“死ね死ね団”みたいなもんだ。
それにしても読めば読むほど荒んだ生活が滲み出てきて、一体なんの体育会に所属してたんだ!?と首をひねりたくなる。
井沢が神谷と付き合っていたように、“私”にも水尾さんという恋人ができる。もちろん彼らにとって、恋に酔うなどとは愚かしいことであり、裏切り行為もはなはだしい。
しかし、「彼女はあろうことか、この私を袖にしたのである。」ということで、“私”は水尾さんに振られてしまう。
おおかたの人は、失恋したら、なんでうまくいかなかったのかとか考えるかもしれない。そして、その人たちなりのお別れをするのだと思う。
しかし、“私”は「水尾さん研究」と称して、あろうことか、愛自転車「まなみ号」を走らせ、彼女を陰から観察しつけ回す。その異常行動を本人は正当化しまくってるが、
とんでもない。ただのストーカー行為だ。
京大の賢さだと、こんな事にでも屁理屈で乗り切るのだろうか。。。間近で聞いて茶々いれたい気もする。
それにしても明らかな犯罪行為なのに、ここまでくると、本人は真剣なんだろうけどギャグだなぁ。
植村嬢の邪眼にやられてしまえ!
彼女への未練を、素直に認められない哀しい男の話。
ただこれだけなのに、いやほんと、面白かった。
先日、ちょっと京都に行った。
レンタルチャリしたんだけど、偶然わたしの愛自転車ルイガノMV1チャーリー君と同じ色でうれしかったなぁ。6時間くらい走り回った。ありがとチャーリーママ。
東寺→東本願寺→西本願寺→(二条城外から眺める)→清明神社→北野天満宮→(鴨川沿い走る)→八坂神社→(祇園界隈散策)→京都駅。
ざっとこんな感じ。やっぱり時間足りないなぁ。
大好きな寺社・仏像がどこにいってもあるって、なんて幸せなんだろう。私の場合は、お寺で心が休まって、神社でウキウキする。その繰り返しだもんなぁ。今回はなんて言っても初めて東寺を訪れて、あまりの美しさにちびりそうになった。
鴨川はやっぱり街に溶け込んでて、潤いを感じる。
自転車漕ぎながら、京都に住みたいって何度も思った。
3年前行ったときは暑くて大変だったけど、今回は暑くも寒くもなくいい気候で、自転車が快適だったのもあるだろうけど。
あの街の圧迫感の無さといったら、すばらしい。馴れ馴れしくなくよそよそしくもない、自由にすればええじゃないかって感じ。
もちろん観光だからかも知れない。
それにこの本を読んで町並みを思い出すと、京都で失恋したら結構きびしそうだなと思った。
散歩するとこ、食事するとこ、元恋人に出くわす偶然が東京よりは高そうだ。
でもあのこじんまり感がいいんだから仕方ないなぁ。。。
京都に住めたとしたら、“私”のように追い回したりせず、水尾さんのように追い回されたりせず、穏やかな暮らしをしたいもんだ。
そして、京都のお供にこの本を持って行ったにも関わらず、太陽の塔を見ずして帰ってきてしまった。。。
すごい存在感なんだろうな…残念。また近いうちに京都に行って、彼らのあほらしいええじゃないかコースもゆっくり辿ってみたいと思う。
「我々の日常の九〇パーセントは、頭の中で起こっている」
飾磨…その通りだね。
コメント
こんばんはこんなにお返事が遅くなってしまってすみません!コメント有難うございます。
わたしもこの作品は読み進むのは結構ゆったりだったような気がします。でもどんどん引き込まれて声出して笑いながら読んじゃいました。
京都のことがたくさん出てきて楽しい作品ですよね(^0^)
私もTBさせていただきました。 はじめは読み進むのを迷いましたが、慣れるといっぱい笑えました。
京都ならではの物語ですよね。
植村嬢の邪眼にやられてしまえ!、に笑いました。
TBさせていただきました。
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2007年04月09日 粋な提案






