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地下鉄(メトロ)に乗って/浅田次郎/講談社文庫

読後にいろいろ考える度★★★★★

もやもやした気持ちは、いちよなくなった。
「そうだ。メトロに乗って行こう。」

地下鉄(メトロ)に乗って 
地下鉄(メトロ)に乗って
浅田次郎(著) 講談社文庫

この本は確か7年くらい前に読んで、この前映画を観てきた。
観終わって「???」があまりに多かったし、忘れてることが多くて(--;)原作がどんなんだったか思い出したい衝動に駆られ、再読してみた。

映画に関してはこんな感じの感想をUPしてます。
地下鉄(メトロ)に乗って/篠原哲雄監督

感想とも呼べない代物になってしまってるなぁ…(>_<)
そしてひさびさに、原作覚えてて観るべきだったと大反省。
椿山課長の七日間』はついこの間読んでまだ覚えてるし、これも大好きなお話だから映画めちゃめちゃ楽しみだ!


読み終わって、映画は、できる範囲で原作に忠実だったことがわかった。

本を読み終わった当時、とてもいい読書時間だった覚えがあった。
わたし自身はタイムスリップ話が大好物だから、その描き方が地下鉄という身近なものを使っていたことに興奮して読んだのだろうか。
もちろん、引き込まれるお話だし、もう一度読んでもさすが面白いなぁと思ったんだけど。

でも、ちょいと若かったからかな…。主人公真次の愛人みち子自体がわたしの中でいまいち現実味にかける存在だったのかもしれない。
みち子に関してとても大切なラストがあるんだけれど、納得がいかないというか悲しくて仕方なかった。それが、原作では違ったと思ってたんだけど、同じだった。
常々、原作を超える映像化って難しいだろうなぁと思うことが多いから、今回は、なんとも言えない微妙な気持ち。

とにもかくにも、毎日地下鉄を乗り継いで通勤して、地下鉄を乗り継いで営業したり動き回っているわたしにとっては、ふとベンチに座ったときや急に人気のなくなったホームに立ったりしたときに、きっと思い出す作品になったなぁ。

続きは、ネタばれあります。




ネタばれしてます。






みち子は主人公真次と不倫している。
そして、誰かの見えない力に動かされるように真次と共にタイムスリップを繰り返すようになる。そのうちみち子だけが、真次と自分が異母兄弟だった事実を知り、ある行動に出る。
映画では、この気づくシーンが分かりずらく、いつの間にかみち子だけが知っていたような印象で、唐突なラストに感じてしまった。
自分を身ごもっている母親を、抱きかかえるように階段を転げ落ちてしまう。自分の存在ごと消すという行動に出る。
映画よりも原作には、みち子がひとりでタイムスリップをしていて、愛する人と自分の関係に対して想う気持ちがもう少し伝わってくる。
でもわたしはどうしても命をこういう形で消失させてしまうみち子の気持ちに好感が持てなかった。みち子の切なさの深さが、わたしの中ではいまだ解決できてない。
好きな人の幸せのためにした選択が、自分を存在させないことにするという発想を究極の愛と言えるのかな。。。むずかしすぎるな。。。
この本を読んで映画も観て、今自分が存在する奇跡を考えさせられたから、逆にちょっとつらい。
もちろんこの衝撃がなければ考えさせられなかったのだけど…。

それにしても改めて自分の想像力の無さに愕然とした。
以前本を読んだときは、ただただタイムスリップものにわくわくどきどきして読んだのかもしれないなぁと。
もしかしたら、活字では思い浮かべられなかったけれど、映像で見せられることで鮮明に入ってきてショックを受けたのかもしれない。。。
それに、いまもみち子の決断には納得できないけれど、こんな衝撃的なラストを忘れていたなんて…愚かだったなぁ。。。

そして真次は、タイムスリップしてはじめて兄の死の真実を知る。
映画では車にひかれて死んでしまったのだが、原作では地下鉄にひかれてしまう。これは映像化できなかったからなのかもしれないけれど、母が地下鉄に乗らずに今まで生きてきたことと、そして、最後に地下鉄に乗ろうと真次が母を誘うことに、著者の優しい前向きなメッセージが含まれていると思える。

この作品の映画化ならば、こういう作りになるのだろうということがよくわかった再読になった。
映画に関して評価が低い人もいるみたいだけれども、わたしはこうやっていろいろ考えさせられたいい映画鑑賞と読書になった。


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2006年11月02日 浅田次郎 トラックバック(0) コメント(0)

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